2014/04/30

どんぶらこ どんぶりこ 花筏(Apr.30, 14)[私的アーカイブ]

(((※桜取材は銀塩カメラと旧型iPhoneしか携行せず、
Facebookへの投稿のみにつき、桜旅を終えた今、
あらためてWeblogを少しばかり綴っています。
もとより本人の覚え書きであり備忘録だが、
桜前線は来年〜も続くので、ご興味のある方は、
時間を巻き戻してお目汚しいただければ幸いです)))


◎桜旅をする人間には、2つのタイプがいる。
"待ち伏せ派"と"追っかけ派"だ。
満開日にドンピシャであたることは稀で、
早すぎるか遅すぎるか、どっちかとなるのが常。

いったいに女性は"待ち伏せ派"がよく見られて、
男性はその反対のケースが多いのだが、
昔から遅刻常習犯だった私などは、
いきおい"追っかけ派"となってしまう。
それも"愚図の大忙し"のごとく、である。

首都圏から弘前行きの直行バスは、
GW大増発の11台編成ながらも、あいにく満席。
仙台経由の乗り継ぎ便で入ることになる。
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かくしてやっと到着した弘前公園、
すでにソメイヨシノが3分散りであった。
が、お楽しみはこれからなのだ。

◎花筏(はないがだ)という言葉は、
弘前の桜たちのために創られた言葉。
どんぶらこ、どんぶりこ、
いとしの桜がShall we dance?とばかり、
花びらの先々まで香気を漂わせて、

心に溜まった澱にエキスを注いでくれる。

水面(みなも)の花筏は、弘前公園ならではの桜景。
外濠、西濠、内濠、蓮池...の桜たちが、
花の絨毯となって、もうひとつの桜美を成す。

しかも表情が刻一刻と変わるので目が離せない。
潔い散り際の美、とよく形容されるが、
花吹雪の後々まで、桜花の生命が漲るステージが続く。































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2014/04/29

桜の弘前城を見納める(Apr.29, 2014)[私的アーカイブ]

※〜桜取材は銀塩カメラと旧型iPhoneしか携行せず、
Facebookへの投稿のみにつき、桜旅を終えた今、
あらためて最低限のWeblogを綴ってみようと思う。
もとより本人の覚え書きであり備忘録だが、
桜前線は来年〜も続くので、ご興味のある方は、
時間を巻き戻してお目汚しいただければ幸いです〜
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城郭の桜といえば、弘前城。弘前公園のシンボルだが、
築城400年を超えて、100年ぶりの修理に入る。
向こう10年の間、天守と石垣の大規模工事が始まるので、
見納めと撮り納めに、特別な思いで撮影する。

どこから眺めても絵になる構図に、毎年ながら息をのむ。
下乗橋から、本丸から...数々の定番スポットから、
レンズを向ける。花の盛りをを過ぎて2日、
いくぶん退色した桜景は、ご容赦くださればです。











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2014/04/27

日光の桜、結構なり

「日光見ずして結構と言うなかれ」とは、
子どもの時に口づさんだ遊び言葉だが、
世界遺産の社寺だけでなく、桜も結構であった。

美味しいものは後に取っておく、の習いで、
先に鬼怒川公園のシダレザクラをクルージング。
聳える山と下界を分かつ石垣塀に沿って
枝垂れるピンク色の帯を仰ぎ見て、清冽な空気に浸る。

さあ、「日光桜回廊」のノボリがはためく日光だ。
古木のシダレザクラにレンズを向けて、
輪王寺まで歩くも、お目当ての金剛桜は見ごろ以前で、
ハイライトは「田母沢御用邸」という
皇室に所縁の深い邸宅に咲くシダレザクラだった。
庭園の内から外から恭しく謁見させていただいたが、
ここの光回りは午前中がよかったのが残念。

日光の桜は、ゴールデンウイークに「いろは坂」を上って、
連休明けの5月10日前後に中禅寺湖畔に達する。
中禅寺金谷ホテル、二荒山神社、竜頭の滝の桜が
3大スポットで、品種は目にも鮮やかなオオヤマザクラ。
何年か連続して通ったがいずこも素晴らしく、
桜好きにとっては、結構、結構尽くしの日光である。














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2014/04/23

お諏訪さまのシダレザクラに陶酔して@小川諏訪神社

磐越東線の小川郷駅から歩いてほど近いところに、
見応えのあるシダレザクラの社殿がある。
小川諏訪神社。地元ではとてもユーメイな古木の桜で、
樹齢500年、いわき市指定の天然記念物だそうだ。

このごろ"天然記念物"と称されるものに、
めっきりヨワくなってきたせいか、
溜まった心の澱に、桜の精のようなものが、
じんわりと染み入ってくる。

上野駅に戻る最終鈍行列車を逆算すると
幸いに90分近くもの滞留時間がある。
夕闇とともにひっきりなしに訪れる地元民たちと
交わりながら、この地ならではの桜の色香を
存分に楽しませていただく。

お諏訪さまと桜はとても相性がいい。
子どものころ、桜はあったかどうか覚えてないが、
境内で鬼ごっこして、真っ暗になるまで
遊んだ記憶が、走馬燈のように蘇ってくる。

陶酔しすぎて、ふと時を知ると100分もいてしまう。
真っ暗な田んぼ道、犬に吠えられながら
駅まで走って、すんでのところで最終に飛び込む。
上野まで5時間半、ちょうどいい按配である。










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2014/04/22

高校野球グラフィティー⑧「輝け甲子園の星」5月号発売中


86回センバツ高校野球記念大会の
32試合を完全収録する雑誌・
「輝け甲子園の星」(日刊スポーツ出版)
5月号が書店で発売されています。

「ピート小林の高校野球グラフィティー」⑧では、
「時の流れの忘れもの。白球のユートピア。」と題して、
被災地のひとつである宮城県・気仙沼市の
東陵高校へ取材した日を写真と文で綴っています。

列島各地で春季高校野球大会が始まって、
やがてやってくる夏の甲子園に思いを馳せながら、
ページを繰るのもいいかもしれない。





































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★甲子園―ジャパニーズドリーム!
もっと見る→http://p.tl/1bXc
ピート小林と歩く「こころの日本遺産」
(日刊スポーツ・アーカイブ)
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2014/04/21

北関東・葛生の集落に咲く桜たち

センバツ甲子園でベスト4に進出した
佐野日大にあやかって、北関東の桜を訪ねる。
葛生駅からオンデマンド・バスに揺られておよそ40分、
小さな集落に「秋山のシダレザクラ」があった。

樹齢350年・葛生市の天然記念物と立札にあるが、
いわゆる有名どころの古桜と違って
観光客らしき姿が見当たらないのがいい。


























もうひとつの集落、上牧という地区で見つけた桜もいい。
「佐柄見の桜」のネームで呼ばれる桜だが、
何ていうことはないソメイヨシノで、
田んぼの奥の畦道に行儀よく咲いている姿がいい。






































今は佐野市に編入された「葛生」という
地区の桜が、いっぺんで好きになってしまった。
たしか「葛生高校」が甲子園に出たような
記憶があって、球譜をひもとけば、
第72回大会・1990年の夏の甲子園に出場していた。
(2回戦・葛生4−5山陽/逆転サヨナラで敗北)

桜と高校野球は、どこか触れ合うものがある。

夜の帳がすっかり下りて、佐野駅の近くで
偶然見つけた2本の桜が、妖しい光を放っていた。





















★『にっぽんお宝桜撮影行』(枻文庫)
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2014/04/18

「別HO」春爛漫 癒やしの桜旅へ!好評発売中

桜好きの方、北海道好きの方なら必携の一冊、
まるごと桜特集の雑誌『別HO』(ほ)が
札幌の「ぶらんとマガジン社」から好評発売中!です。

表紙から巻頭〜の42ページほど、
天然"さくらストーカー"ピート小林とゆく
チープシックでヤッHO!な「股旅桜」(写真と文)が
抜粋の目次のごとくめくるめく展開されています。

癒やしの桜旅のお供にはもちろんのこと、
清冽で凜とした桜の色香に包まれて紙上花見!
とシャレてみるのもいいものでしょう。

他にも、人気のスポットの「桜対決」では、
双子の桜、夜桜、桜トンネル、桜温泉、桜神社...と
全ページがサクラギッシュな特別号です。

ゴールデンウイークに津軽海峡を渡って、
道南の函館エリアから〜道東の根室エリアまで、
北の大地をピンク色に染め上げる「桜前線」。
プラン立ての保存版として、ぜひご活用ください。

※首都圏地区の書店では、
ブックファースト、ジュンク堂、有隣堂、
紀伊國屋書店、リブロ、丸善、
八重洲ブックセンターなどでお求めになれます。
(*各店舗の全店ではありませんので、
お尋ねくだされば取り扱い店舗をご案内します)

*『HO』(ぶらんとマガジン社)
http://www.toho-ho.jp/












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北海道の桜どころ216カ所を写真と文でめぐる
『北海道さくら旅』(北海道新聞社)も、
桜旅のお供に、ぜひ併せてご活用ください。






















*『北海道さくら旅』(北海道新聞社)

http://p.tl/dg0L

★こちらは「日本のお宝桜」めぐり
『にっぽんお宝桜撮影行』(枻文庫)
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2014/04/15

列島の桜は6月まで咲くというのに!

何年か前、東京の桜が散った頃、馴染みの店に人に
「これから西日本の桜を撮りに行くので、

しばしイトマします」と言ったら、
「えっ、もうぜんぶ散っちゃったのに!
まだどこかに桜ってあるんですか??」と、
いとも真顔で言われたことを思い出す。

◎朝刊一面下の有名コラムに、我が目を疑った。
なんと「桜」がすでに終った過去のものとして
扱われているのだ。それは新聞社の本社がある東京という
日本の一地点だけのちっぽけな話であって
(もっといえば23区のソメイヨシノに限って、である)、
筆者の引き出しには日本の地図がないのだろうか!?

この欄を読まれた、桜を心待ちにしている
北国の方がたは苦々しく思われている、
と想像するだけで心がチクチクと痛んでいる。

本州だって東・西の地いかんに関わらず、
標高のある市町村の桜の見ごろはまさにこれからで、
東北では南部を除く多くの地の桜は蕾であり、
北海道では5月の連休中に道南の桜がようやくほころび、
道東の釧路・根室では5月下旬に開花で、
北方領土に近い歯舞や知床などの山間部では6月に咲く。

市井の人のモノ言いなら笑って済まされるが、
頭脳明晰な新聞記者によるコラムが印刷されて
何百万という列島の津々浦々で暮らす人々の目に届く。
「東京あたりでは」という但し書の有無ではない。
どんなに書かれた内容が心に染み入っても、
新聞メディアの信憑性がこうして失われていく、
という問題を超えている気がしてなならない。

◎「東京視線」が日本を動かしている、日本が動いている、
という大いなる誤認識がまかりとおり続けるこの国は、
(いや東京は?)やがて遅かれ早かれ火を見ることだろう。

電子版→http://p.tl/Jrkg





















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悠久の二千年とは「山高神代桜」

「世界一の鯉のぼり」が泳ぐ桜を見たら、
じわじわと「日本一の桜」を見たくなってきた。
ランキングの数字には凡そ無頓着で、
長いあいだ背を向けてきたというのに、
まったくもって意思薄弱な輩である。

神話の日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が
植えたという、推定樹齢1,800年とも2,000年とも
いわれる神々しいまでの「山高神代桜」。

初めて訪ねた1991年、樹齢1,800年とも2,000年とも、
と看板にあったので、樹齢1,823年〜2,023年でないと
辻褄が合わない!と思わなくもないが、
そうした邪念を挟むこと自体が卑しくなる
まごうかたなき悠久さが「神代桜」にはある。

万物の長といわれるヒトの齢なんてナンボのもの?
と悠揚迫らぬ身で、無言のうちに示してくれる。

山高への道すがら、ノボリを見上げて、歩いて、
ノボリを見上げて、歩いて...を十ぺんほど繰り返して、
日本最高齢のエドヒガン桜に辿り着くのだが、
この地にあるすべてが悠久に見えてくる不思議。

思えば、この桜に出会ったことが、
私の桜狂いの緒になったような気がする。
土地の長老から桜の余話でも伺いたかったのだが、
寄せていただく赤提灯の店が見つからない。
かつての武川村は、村落の面影はほとんどなく、
ツルツル・ピカピカの市に変貌している。

神代桜はどう思っているのだろう。

◎公共交通機関:
JR中央本線・日野春駅から徒歩で約60分
または韮崎駅から路線バス「下教来石線」で
約30分、牧の原下車。徒歩約30分

★桜旅のお供に
『にっぽんお宝桜撮影行』(枻文庫)
http://p.tl/1ib5
































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