2013/04/30

みちのく桜紀行2013 ③気仙沼巨大漁船のいま

気仙沼・鹿折地区に打ち上げられた大型漁船「第18共徳丸」。
全長60メートル、総重量330トンの姿をさらして2年余り、
今も気仙沼市と船会社との間で、解体か保存かで揺れている。

気仙沼最大の観光スポットとなって、大型バスやタクシーで
訪れる人が絶えず、祭壇に向かって手を合わせる。
こうした震災モニュメントの扱いは、被災地の当事者にとって
意見が分かれたまま、時だけが過ぎていく。

そんな中、毎月、月命日の11日になると、
近所の仮設商店街「気仙沼鹿折復幸マルシェ」の方々が、
船の周辺のゴミや枯れ草を掃除している、と聞いた。

今年もやってきた、気仙沼地方の春。
桜たちは、どんな思いで船を眺めているのだろう。






















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2013/04/29

みちのく桜紀行2013 ②唐桑半島仮設住宅にそよぐ

気仙沼市・唐桑半島の集落「宿」を歩く。

小学校のグラウンドを利用した仮設住宅の脇で、
テングス病になりながらも咲こうとする桜木の下、
工事用ネットに括り付けられたコイノボリが
さんざめく陽光を浴び、勢いよくたなびいている。

矢車と吹き流しと真鯉と緋鯉・・・。
近隣の民家の方か工事の方が設えたのだろうか、
あれから二度目の春がやってきても
仮設住まいの中で花見どころでない方々に、
どうかたなびいてくれますように。

桜は時として、無情に咲くものだから。




























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2013/04/28

みちのく桜紀行2013 ①気仙沼大川愛惜さくらまつり

あれから2年、気仙沼の大川で「愛惜さくらまつり」
と称された桜並木のお別れ会が催されていた。

2年前、津波を被って瓦礫に埋もれながらも
健気にも咲いた大川堤の桜たち。
だが、塩害のため、去年に続き今年もほとんど咲かないまま、
移植可能な7本を残して、嵩上げのため伐採される。

30年にわたって、地元民に愛されてきた大川の桜並木。
そして、あの日。桜の枝に必死にしがみついて、
片方の手で溺れかかった女性の手をしっかり握り占めた人がいた、
という驚きの事実は、永遠に語り継がれることだろう。

夕暮れにキャンドルライトが灯されて、
大川堤の桜並木に鎮魂の灯が御霊のように漂う。
テレビや新聞のニュースになるのだろう、
遺影を掲げるご婦人の姿に何台ものカメラが回っていた。

投稿写真の後半2点は、2011年4月に撮影したものです。





































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2013/04/26

昔「フジヤマ、ゲイシャ...」 さて今は!?


「フジヤマ、ゲイシャ、ハラキリ」と言えば、
外国人が抱いてきた骨董品的な日本のイメージだが、
ばってん、「桜と富士と城」こそが、
日本を象徴する不変の三大モチーフ!でしょう。

この3点セットの一枚写真は見たことも聞いたこともないが、
「桜と富士」のゴーカな写真は巷にあふれ返っている。

ならばと、お江戸・浅草で見たキッチュな看板に誘われて、
深春の一日、富士を抱いた河口湖畔に出かけてみる。

まずは観光案内所でいただいたマップを手に、
"歩きメンデス"になって湖畔をスタコラと日没後まで半周。

(あまり関心ないのですが) 世のメディアがこぞって謳う
"絶景の桜と富士山"の画像にはほど遠いものだが、
まずは「桜と富士」の一合目というか、一歩目のカットなり。





















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GW中は、被災地取材・桜撮影のため勤務を休みます

2013/04/25

旧北上川の若木に こころ打たれて

石巻の桜名所、日和山公園にお邪魔する時間が足らず、
旧北上川沿いの桜を2年ぶりに訪ねる。
2011年の春、あの根元から倒れていた若木に違いない。(写真 2) 
寒風の中で、すっくと屹立して花を咲かせている。

傍に添えられた「みんなの水辺を大切に!」と
記されたミニ看板が、まるで何事もなかったように、
水辺と生きる石巻の人々の気持ちを表している。

被害大だった住吉神社の境内も復旧して、
名家・秋田屋の日本庭園でも観桜会が催されて、
それぞれの桜がいつもの春を届けている。

目を奪われたのは、裏通りの濃いピンクががった桜。
まるで沖縄の寒緋桜のような佇まいで、
石巻を復興を高らかに願っているようだった。(写真 5.6)

























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2013/04/24

お花見や 隣は何を する人ぞ④

桜好きにとって、お花見には何の異見はないのだが、
「お花見」なるノボリ看板が連なるからと言って、
傍若無人な行為までが許される、ということではない。

ファインダー越しに、若い裸男たちが身をくねらせ
花の下で狂気乱舞している姿が迫ってくる。
ケースは違うも、さしずめ阪神タイガースの優勝に
ファンが大阪の道頓堀に飛び込むのと同じレベルであり、
いわば仙台の歓楽街・国分町がそのまま
桜の榴ヶ岡公園に引っ越してきたような乱痴気騒ぎである。

写真週刊誌のカメラマンでもない私には、
もはや枝垂れ桜のステージに居場所もあるわけでなく、
カメラを畳んで、賑わう出店テント裏に回ってみた。

お花見どころの舞台裏といえばいいだろうか、
そこは表の喧噪とはまるで別世界。
桜の"聖と俗"を見たような「お花見」の公園であった。

























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